こんにちは、お疲れ様です。
今回は、「透析室看護師には向き不向きがある?特殊なスキルと特徴5つとは」というテーマについてお話させていただきます。
転職を考えている看護師さんのなかには、透析クリニックを視野に入れている方もいることかと思います。
病棟や一般的なクリニックとは違い、透析室は非常に特殊で雰囲気もまったく違います。
私は以前、病院内の透析室に勤めていたことがあるんですが、透析室看護師には向き不向きや必要なスキルまたは特徴があることに気が付きました。
そこで今回は、透析室看護師になるための必要なスキルと特徴5つについてお伝えします。
もくじ
【透析室看護師になるための必要なスキルと特徴・その①】
大量の血液にびくともしない
血液に関しては、自分が働く前から想像できていたことですし、きっと目にする機会が多いんだろうなと漠然と思っていました。
が、しかし。
私の想像をはるかに超えるサスペンスがそこにはありました。
透析室看護師新人のうちは何もかもが初めてですので、やっと抜針させてもらえるようになっても、綿球パッドが上手く抜針した穴に当たっておらず、すごい勢いで綿球パッドが血まみれになり、助けを呼ぶ(゚Д゚;)
本来は抜針したと同時に綿球パッドでおさえるんですが、おさえるタイミングが遅れて血液が天井付近にまで飛び、助けを呼ぶ(゚Д゚;)
他にも、認知症の患者さんが自己抜針してしまい血しぶきが壁や床に飛んだり(゚Д゚;)
透析のシャントは血流量が多いですから、病棟やクリニックで扱う静脈とはワケが違います。
ですので、目にする血液の量もハンパなく多いし勢いがケタ違いなのです。
トラブルがない日でも、回路はほぼ血液で満たされていますから、まずはどんなに多い血液を見ても、動じないということが肝になってくると思われます。
実際に、大量の出血を見て、次の日から仕事に来れなくなった方もいました。
しかしながら、血液で参ってしまっていたのでは、透析室では務まりませんからね。
かく言う私も、はじめは血液が苦手でした^^;
しかし、働いているうちに感覚がマヒしてくるのか、だんだん大丈夫になってきましたよ。
【透析看護師になるための必要なスキルと特徴・その②】
何はなくとも度胸が必要
透析患者さんの中には、穿刺の技術その他に対して暴言を吐いたり嫌味を言ってくる方もいます。
ただでさえ緊張しているのに、そんなことをされたら余計萎縮してしまうんですが、患者さんもイライラしているので、そんなときに同じように怒っていてはいけませんからね。
かと言って真に受けてしまうと、次から穿刺や他の作業に入れなくなってしまいますので、自分自身の精神力を鍛えることが必要になってくると思います。
私の場合、怖かったですが苦手な患者さんや難しいシャントにも積極的に入るようにして、自分のスキルはもちろんのこと、度胸をつけようと試みました。
上手くいくと自信にもつながりますし、余計度胸がつきます。
もちろん、嫌味をいわれたこともありましたが^^;
しかし「度胸」とは、今後すべての分野に通ずるものだと思いますので、養って損はありません。
【透析看護師になるための必要なスキルと特徴・その③】
コミュニケーション能力が意外と武器になる
透析は、一見それほどコミュニケーションは必要ないと思われているかもしれませんが、不安を感じている患者さんの気分をほぐしたり、何気ない会話で場の雰囲気を和ませたり。
機械的に仕事をするよりいいと思うんですよね。
ただ、なかには「話しかけてくれるな」と言わんばかりにタオルで顔を覆っている方もいますから、その辺は考えて行動することが必要です^^;
何気ない会話をするには予備知識も大事ですので、主なニュースなどは調べておさえておきましょう。
多少患者さんと仲良くなっておくと、穿刺や終了作業に入るときも、少しは自分の緊張も和らぐと思います。
私が実際にそうでしたので。
【透析看護師になるための必要なスキルと特徴・その④】
フットワークが軽い
これは非常に重要です。
透析の場合、始まる時間がほぼ同じということは、終了時間もほぼ同じ時間差で次々と終わっていきます。
そんなとき、頭の中で優先順位を瞬時に考え、「この患者さんは止血に時間がかかるから早めに終了に入ろう」「この患者さんは終了後に検査があるから、優先的に終了に入ろう」などと、計画を立てながら終了作業に入っていくことが重要になります。
また、自分の作業だけに没頭するのではなく、常に周りの状況を確認して、急変者が出た時にはヘルプに入れるフットワークの軽さがあるといいと思います。
透析では、除水がたくさん行われた終了近くに急変が起きることがよくあります。
そんなとき、機転を利かせて対応できるといいですね。
私の経験では、といっても数えきれないほどあるんですが、例えばある患者さんの終了作業に入っていた際、隣のベッドの患者さんが返事はするけどしんどそうだったので、スタッフを呼んで念のためバイタルを確認してもらったところ、血圧が落ち始めているときでした。
すぐに除水を止めて血流スピードを少し緩くし、様子をみていたところ、幸い意識消失まではいかずに済みました。
ドクターに許可をもらって、少し早い時間で透析を終了したので事なきを得ましたが、周りを見る重要性を再認識させられましたね。
とはいっても、穿刺中は思いっきり集中してください。
【透析室看護師になるための必要なスキルと特徴・その⑤】
ハキハキした対応
これはどんな部署でも言えることですが、ナヨナヨしていたのではスタッフにはもちろんのこと、患者さんやドクターにまでなめられてしまいます。
凄んで仕事しろとまでは言いませんが、ハキハキした物言いでもってテキパキと働く。
当たり前のことですが、めちゃくちゃ大事です。
以前、一緒に働いていた看護師さんで、気の弱いオドオドした方がいたんですが、質問もできないから仕事の覚えも悪く、看護助手さんにまでキツく言われていました。
私は血の気が多いものの、立場が弱い人を責め立てるほど鬼ではないので、何となくフォローはしていたんですが、やはり体調を崩して辞めていかれました。
性格もあるでしょうけどね。
しかし今後の看護師人生においても、ハキハキした対応は大事なことだと考えます。
⇒透析看護師のメリットとデメリット。実際に働いた私の体験談!
【おわりに】
透析室は特殊な分野ですが、知れば知るほど奥が深く、興味深い分野でもあります。
穿刺が上手な看護師さんや臨床工学技士さんのテクニックは、間近で見てみると気持ちが良いほど素晴らしいですし、勉強になることもたくさんあります。
転職をする際に、透析分野も視野に入れている看護師さんは、まずは見学に行って実際の雰囲気や人数配置などを確認しておきましょう。
外来の透析クリニックと入院患者さんが主体の透析室とでは、看護師の動きも全然違うと思いますので。
理想の職場に出会えることを祈っております。