こんにちは、お疲れ様です。
今回は、「看護師注射するのが怖い苦手!私が克服した究極の方法とは!?」というテーマについてお話させていただきます。
あなたは看護師になってから、仕事の悩みはありますか?
たくさんの処置やドクターの介助をしなくてはいけないわけですから、誰しも1つや2つは必ず抱えてらっしゃると思います。
私の場合、若い頃は「注射が怖い」と「大量の血液が苦手」でした。
「大量の血液が苦手」に関しては、看護学校に入ってから分かったことだったんで、もうどうにもなりませんでした^^;
看護師の資格を取得した方の中で、「注射が怖い」という悩みを抱えている看護師さんは、じつに多いと聞きます。
たしかに、自分以外の人に針を刺すんですもん。
普通に考えたら怖いに決まっています。
私も昔は本当に怖くて苦手で、「明日の仕事は注射が少ないといいな」などと、もはや神頼みするくらい苦手でした。
しかし今では、究極の体験をしたことによって克服することができましたよ。
今回は、そんな私の体験談をお話したいと思います。
もくじ
【注射が怖い・苦手を克服した究極の方法とは!?】
それまで私は、病棟勤務をしており、何年か後に妊娠をして出産1か月前に退職(産休を取ろうかとも思いましたが、1年で復帰する自信がなかったのでやめました)、その約2年後に元の職場に復帰をしました。
当然、もとの病棟に戻るもんだと思い込んでいたんですが、出勤初日に言い渡された言葉は「今日から透析勤務ね」でした。
(゚Д゚;)ガーーーーーン
あの透析?
血が回路をぐるぐる回っている、あのよく分からん透析??
私の頭は、しばしフリーズ。
しかし拒否する間もなく、気づけば透析室の中にいました(笑)。
挨拶を終えてから一通り説明を受けたものの、私の頭は混乱状態です。
じつは私、看護学生のころ透析センターを見学した際、血液を見てたら気分が悪くなって倒れてしまいまして・・。
そのころから、「私は透析室で働くのは無理だな」と感じていたんですよね。
なのに、何の因果か透析室に務めることになってしまった私。
人生とは分からんもんです。
透析勤務になったからといって、いきなり針が刺せるわけではなく、まずはバイタルチェックや体重計算、透析前後の体重測定など、外回りの仕事から覚えていきました。
それらをマスターしたら、次は透析の機械操作や使用後の回路の後片づけなど。
それをクリアしたら、今度は透析終了作業(回路に残っている血液をゆっくり患者さんに戻していき、必要なら薬剤の注入も行う作業。)、そして抜針。
はじめのうちは血液が嫌で、なんとなく目を背けていましたが、しかし前後左右どこを見ても回路だらけ(゚Д゚;)
そういう環境のなかにいると、人間ってスゴイですね。
慣れてくるんです。
気づけば私は、血液が大丈夫になっていました。
【武者修行をすること3年半】
一通りのことを覚えて、だいぶ動けるようになってきた私でしたが、いよいよ最大の難関を迎えることになります。
ついに、針を刺す。
透析の場合は、普通に静脈に刺すのではなく、動脈と静脈をつないでたくさんの血流量が流れるようにした「シャント」という場所に針を刺します。
たいていは、患者さんの前腕または上腕にあり、シャントが成長していると太くなっているので、見た目で分かる状態となっています。
※自己シャントと人工シャントがありますが、ここでは省かせていただきます。
一見、静脈の何倍も太いので、「なんだ、簡単そうじゃん」と思われるかもしれませんが、一般的な留置針21Gに対して、透析の針は16Gまたは17Gと、めちゃくちゃ太いんです。
さらに、シャントに流れている血液はとても多く勢いもあるので(言ってみれば動脈)、もし失敗したら止血するのに時間がかかり、その分時間が遅くなって患者さんに負担をかけてしまいます。
また透析の場合、針を2本刺さなくてはいけないので、そのプレッシャーも半端ではありません。
以上のことを念頭に、逃げ出したい気持ちを必死で抑え、穿刺に取り組んでいきました。
はじめは、シャントがしっかり育っている刺しやすい方や、優しい方(患者さんの中には、失敗すると罵声を浴びせる方もいるので)などを選んで刺していきました。
慣れてきたら、ちょっとシャントが分かりにくい方(埋もれていたり、うねうねと曲がっていたり)、クセの強い方を選んで刺していくことに。
もちろん、失敗もたくさんしました。
透析の穿刺で失敗したときの鉄則は、「自己判断でいじらず、ベテランのスタッフに助けてもらう」です。
よくあるじゃないですか。静脈注射や採血で失敗したとき、針の向きを変えたりして修正してみること。
あれは、透析の場合はベテランしかやってはダメです。
自己判断でいじくって、もしシャントが破れてしまったら・・・!
急激な腫脹を起こし透析が不可能になります。緊急で再建の手術が必要になってしまうからです。
危ない橋は渡らないよう、慎重に慎重に穿刺をし、万が一失敗してしまった時はベテランさんを呼ぶ。
この毎日をひたすら繰り返し、気が付くと3年半がたっていました。
⇒看護師透析勤務は特殊?働くうえでのメリットデメリット(体験談)
【注射が怖い・苦手を克服するために必要なこととは?】
透析勤務になって3年半が過ぎた私は、どう変わったんでしょう。
・大量出血を見ても、冷静に対処すことができるようになった。
・難しいシャントでも、たいてい穿刺できるようになった。
・度胸がついた。
これらのことを習得することができました。
これは透析に限らず、今後の看護師生活において非常にプラスになってくれています。
透析の針に慣れると、静脈の留置針がオモチャに見えてしまいます^^;
度胸もついたことで、注射のスキルも格段にアップしました。
以上をふまえて、私が学んだ教訓は、
逃げてばかりではいけない。10割中2割でもいいから、逃げずに向き合ってみると、人間必ず慣れてくる。
何でも、慣れることと経験値が必要。
です。
たしかに、嫌なことからは逃げたいですよね。
私も逃げたいです^^;
人間関係の悪さなどからは逃げていいと思いますよ。
しかし、看護技術を習得するためには、やはり経験値を重ねて慣れていくことが大切なんじゃないかなと思います。
頭では分かっていても、実際自分の体に叩き込んで感覚を覚えさせる。
注射はとくに、老若男女で血管の状態が全然違いますからね。
「経験と慣れ」が、ものを言うと思いますよ。
【おわりに】
透析勤務だったころは、毎日が憂鬱でほんとに嫌だったんですが、いつのころからか、そんなに嫌だと思っていない自分へと変わっていきました。
やはり、経験と慣れのお陰かなと思っています。
もしあの時、透析勤務を任命されていなかったら??
きっと、以前働いていた病棟で、ぬくぬくと働いていたことでしょう。
しかし、注射のスキルは現在もダメダメだったと思います。
注射に苦手意識を持っている看護師さん、私のように透析室・・とまでは言いませんが、先輩の技術を見て覚えると同時に、どんどんチャレンジして慣れてくださいね。
幸い、病院やクリニックには看護師が何人もいます。
絶対に助けてもらえます。
大丈夫ですよ!
今回の記事が、あなたのお役に立てたら幸いです。