こんにちは、お疲れ様です。
今回は、「新人看護師インシデント事例!私が実際にやらかしたこととは?」というテーマについてお話させていただきます。
どの年齢層にも起こりうることなんですが、とくに看護師になりたての新人時代の頃というのは、インシデントがつきものです。
起こしたくて起こしているわけでは決してないのですが、看護師の資格が取れたからといって、先輩看護師のようにテキパキ動けるわけではありませんし、知識だっで学生の延長くらいなものですので、必然的にインシデントを起こしやすい頃なんですよね。
ですから、慣れてきた時期も危険ですが、看護師になりたての頃というのが一番インシデントを起こしやすいのではないかと思います。
かくいう私も、新人看護師時代は本当に仕事ができなくてですね、上司に怒られたこともさることながら、大小様々なインシデントを起こしましたよ。
当時は外科病棟に働いており、毎日目まぐるしいほど忙しかったため、ゆっくり立ち止まって確認する余裕がなかったんですよね。
そんな状況でも、ちゃんと確認している人はしているんでしょうけど。
そこで今回は、私が新人看護師時代にやらかしたインシデントについてお話したいと思います。
もくじ
そもそもインシデントとは何か
看護業務における「インシデント」とは、医療事故や医療過誤には至らなかったものの、そのまま放置していたら重大な事故になりかねなかった事例のことをいいます。
また、そのような事例を適切な対処によって未然に防ぐことができた事例についても「インシデント」と呼んでいます。
インシデントのほかには、「ヒヤリ・ハット」ともいいますね。
私の場合は、「ヒヤリ・ハット」の方がなじみがあります。
新人看護師の頃は、まだ仕事に不慣れで知識も浅いですから、インシデントを起こしてしまうことも決して珍しくはありません。
インシデントを起こしたことがない新人看護師がいるのなら、お目にかかりたいくらいです。
私が新人看護師時代に実際に起こしたインシデント事例
私は新人看護師時代は数えきれないくらいのインシデントを起こしましたよ。
決して自慢にはなりませんし、むしろ恥ずかしいことなのですが、このような事例もあるのかと思っていただけたら幸いです。
私が新人看護師時代に実際に起こしたインシデント事例は、以下になります。
点注するはずの薬剤を側注だと勘違い
たしかビタミン関係の薬剤だったと思うのですが、本来点滴の中に入れなくてはならない薬剤を、側注(側管ともいいますかね)するものと勘違いし、シリンジに詰めて準備万端にしていました。
今やっていることが済んだら、患者さんのところへ訪室してその点滴をしようと考えていたんですが、通りかかった先輩看護師が「あれ?○○さんの点滴ってそんな色だったっけ?指示変わったの?」と聞いてきました。
へ?と思い、点滴の指示書を確認したところ、間違いにようやく気が付きましたΣ(゚Д゚)
急いで点滴を詰め直し事なきを得たのですが、あのとき先輩看護師から指摘を受けることなく訪室していたらと思うと、、、
しばらく震えが止まりませんでしたよ。
降圧剤(内服薬)を倍の量セット
当時その病棟では、患者さんが次の日に内服する薬は、前日に袋から取り出して各患者さんの薬ケースにセットすることとなっておりました。
そういった薬係がいたのか、はたまた受け持ち看護師がセットしていたのかは記憶が定かではないのですが、とにかくその日は私がせっせと薬をセットしていたんです。
よし!終わった!と思い、その日は終了したのですが、次の日出勤すると怖いお局ナースさんが寄ってきて「○○さん(私)、師長と先生のところへ行ってきて。薬の件で」と言ってきたんです。
え?何?薬?と、よく分からないまま師長に声をかけると、師長は満面の笑みで「△△さん(患者)の降圧剤、倍でセットしたでしょ?」と言われました。
そうです、内服の降圧剤(狭心症にも効くやつだったかな)朝晩1錠ずつのところを、事もあろうに2錠ずつセットしてしまっていたんですΣ(゚Д゚)
夜勤の看護師が朝の薬を配薬した際、「ん?薬多くない?」となり発覚したそうです。
内服した後じゃなくて本当に良かった(>_<)
その後、私は師長と一緒に主治医の先生にも謝りにいきました。
「まあ、実際に飲んではいないけど、でも気を付けてね」といったかんじで、そこまでは怒られませんでしたが、でも注意を受けました。
全身の血の気が引く思いでしたが、私はあのときの師長の「満面の笑み」が今でも忘れられません。
きっと、腹の中には恐ろしい般若がいたことでしょう。
認知症患者が室内を徘徊し、IVHが血だらけに
これは私が夜勤をしていたときの出来事です。
ラウンドの時間になったので、各受け持ち部屋を見回りに行ったのですが、ある個室を訪室した際、入った瞬間血なまぐさいニオイが・・・
良く見てみたところ、患者さんが立ち歩いたせいで鎖骨下に挿入してあるIVHのルートがどこかに引っかかり、途中の接続部から切れて血液が逆流して血だらけになっておりました。
床もベッドも血だらけで、患者さんは蒼い顔をしてフーフー言っています。
急いで先輩看護師を呼び、ヘパリンを注入したところルート内の血液凝固は免れることができました。
ルートを新しい物に交換し、患者さんの病衣も交換、床やシーツも掃除や交換などをして終了したのですが、、、
いくら認知症患者さんでも、夜間は寝るだろうと勝手に思い込み、点滴を固定して掛けていたことが原因の1つです。
歩行用の点滴台に掛けていたら、もしかしたらここまでの大事にはならなかったかもしれません。
そのあとに、先輩看護師にこっぴどく叱られたのは言うまでもありません。
インシデントから学んだこととは?
実際にインシデントを起こしたときにはゾッとしますし、精神的なダメージも強いのですが、しかしインシデントを起こしたことによって学んだことも幾つかありました。
それは、
・先輩看護師などにダブルチェックしてもらう重要性
・処置の前後で再度確認する重要性
・忙しい時ほど冷静に、一呼吸おいて仕事をする重要性
・他ごとを考えず、目の前の仕事に集中する重要性
このようなことです。
また、与薬に関してはいわゆる「5R」
・正しい患者(Right patient)
・正しい薬剤(Right drug)
・正しい用量(Right dose)
・正しい用法(Right route)
・正しい時間(Right time)
基本的なことですが、忙しいときほど「5R」を念頭に置いて業務にあたることが大事であると学びました。
※「5R」はこのほかに、『正しい目的』『正しい記録』などを含めて「6R」と呼んだりもします。
インシデントは起こさないに越したことはないのですが、そのことによって先輩看護師や上司に助けてもらいながら、仕事をミスなく行えるようにしていくのも、1つの目的です。
ですから、その時はとても落ち込んだりショックを受けたりするとは思いますが、「新人看護師のうちに学ぶことができて良かった」と気持ちを切り替えて、今後の仕事につなげていきましょう。
おわりに
いかがでしたか?
けっこう、やらかしていますよね(;´Д`)
今改めて思い返してみますと、「気づいてくれた先輩たち、ありがとうございます!!」といった思いが大きいですね。
看護師は患者の命を預かっているのだから、絶対にミスがあってはならない。ミスは許されない。
たしかにその通りだと思います。
しかし、看護師も人間なのですから、ミスすることやミスしそうになることだって絶対にあります。
大事なのは、起こしてしまった時に次につなげられるかどうかなんです。
また、インシデントは責任の所在を明らかにして吊るし上げるものではなく、起こった出来事を皆で共有し、今後の予防に努めたり改善策を考えたりすることを目的としています。
それなのに、改善策や予防策を考えないどころか、いつまでもグチグチと嫌味を言われたり、上司や先輩看護師からのフォローがまったくない職場だったとしたら、かなり風通しが良くない職場だといえますので要注意ですね。
自分が現在働いている職場がどんな環境なのかを、今一度よく確認して業務にあたってください。
そして、いつか必ずそのインシデントは役に立つときが来ますので、起こした時は精神的に辛いかもしれませんが、どうか気落ちせずに踏ん張っていきましょう。
ポチっと応援いただけると嬉しいですm(__)m
人気ブログランキング